こんにちは。日本マイクロソフト Outlook サポートチームです。
Exchange Server をご利用の環境で、Outlook の [予定表] に追加していないグループ (同じ上司が設定されているユーザーや同じ階層のユーザーが表示される) が自動で表示される動作についてご紹介いたします。
動作について :
Outlook 2010 からの新機能として [自分の所属するグループ メンバーリストのデフォルト表示] という機能があり、この機能によって既定では以下の動作となります。
・[予定表] に、Active Directory のユーザーのプロパティで同じ [上司] が設定されているユーザーを自動的に表示する
・[予定表] に、自分が含まれる階層型アドレス帳の配布グループ (IsHierarchicalGroup プロパティが True のグループ) を自動的に表示する (階層型アドレス帳を構成している場合のみ)
同じ [上司] が設定されているユーザーを自動的に表示
自分が含まれる階層型アドレス帳の配布グループを自動的に表示
Title: Exchange Server と Outlook のバージョン別機能比較
機能 : 自分の所属するグループ メンバー リストのデフォルト表示
URL: http://www.microsoft.com/ja-jp/business/solution/featurecomparison.aspx
Outlook にて手動で非表示にする方法:
既定では表示されるグループ メンバーリストですが、以下設定により GUI より非表示にすることが可能です。
1. Outlook を起動します。
2. [予定表] を表示し、[ホーム]-[予定表の管理]-[予定表グループ]-[上司のチームの予定表を表示] または [部署の予定表を表示] オプションを"オフ" にします。
※"上司" および"直属の部下" にアカウントが設定されていない場合や、階層型アドレス帳の配布グループに含まれていない場合は、上記のオプションは表示されません。
グループ ポリシーにて非表示にする方法:
以下のグループ ポリシーを設定することにより可能となっております。
[上司のチームの予定表を表示] オプション
--------------------------------------------
以下の設定にて、"チーム:<上司名>" が非表示になり、[上司のチームの予定表を表示] オプションが非表示になります。
1. [スタート] もしくは アプリの [管理ツール] から [グループ ポリシーの管理] を開きます。
2. 設定を実施したい OU のグループ ポリシー オブジェクトを右クリックし [編集] を選択します。
3. 選択した OU の [グループ ポリシー管理エディター] が起動します。
4. 左ペインで [ユーザーの構成]-[ポリシー] と展開します。
5. 以下のテンプレートを開き、[有効] に設定して [OK] をクリックします。
Outlook 2016 の場合 :
[管理用テンプレート]-[Microsoft Outlook 2016]-[Outlook のオプション]-[ユーザー設定]-[予定表オプション]-[グループ スケジュール] 内
"報告関係グループの予定表が表示されないようにする" : 有効
Outlook 2013 の場合 :
[管理用テンプレート]-[Microsoft Outlook 2013]-[Outlook のオプション]-[ユーザー設定]-[予定表オプション]-[グループ スケジュール] 内
"報告関係グループの予定表が表示されないようにする" : 有効
Outlook 2010 の場合 :
[管理用テンプレート]-[Microsoft Outlook 2010]-[Outlook のオプション]-[ユーザー設定]-[予定表オプション]-[グループ スケジュール] 内
"報告関係グループの予定表が表示されないようにする" : 有効
以上の設定により、以下のレジストリがクライアント PC に配布され、次回の Outlook 起動時に設定が有効となります。
Outlook 2016 の場合 :
キー : HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options\Wunderbar
名前 : DisableReportingLineGroupCalendar
種類 : REG_DWORD
データ : 0x00000001 (10 進数 : 1)
Outlook 2013 の場合 :
キー : HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\15.0\Outlook\Options\Wunderbar
名前 : DisableReportingLineGroupCalendar
種類 : REG_DWORD
データ : 0x00000001 (10 進数 : 1)
Outlook 2010 の場合 :
キー : HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\14.0\Outlook\Options\Wunderbar
名前 : DisableReportingLineGroupCalendar
種類 : REG_DWORD
データ : 0x00000001 (10 進数 : 1)
[部署の予定表を表示] オプション
--------------------------------------------
以下の設定にて、"配布グループ名" が非表示になり、[部署の予定表を表示] オプションが非表示になります。
1. [スタート] もしくは アプリの [管理ツール] から [グループ ポリシーの管理] を開きます。
2. 設定を実施したい OU のグループ ポリシー オブジェクトを右クリックし [編集] を選択します。
3. 選択した OU の [グループ ポリシー管理エディター] が起動します。
4. 左ペインで [ユーザーの構成]-[ポリシー] と展開します。
5. 以下のテンプレートを開き、[有効] に設定して [OK] をクリックします。
Outlook 2016 の場合 :
[管理用テンプレート]-[Microsoft Outlook 2016]-[Outlook のオプション]-[ユーザー設定]-[予定表オプション]-[グループ スケジュール] 内
"所属部署の予定表が表示されないようにする" : 有効
Outlook 2013 の場合 :
[管理用テンプレート]-[Microsoft Outlook 2013]-[Outlook のオプション]-[ユーザー設定]-[予定表オプション]-[グループ スケジュール] 内
"所属部署の予定表が表示されないようにする" : 有効
Outlook 2010 の場合 :
[管理用テンプレート]-[Microsoft Outlook 2010]-[Outlook のオプション]-[ユーザー設定]-[予定表オプション]-[グループ スケジュール] 内
"所属部署の予定表が表示されないようにする" : 有効
以上の設定により、以下のレジストリがクライアント PC に配布され、次回の Outlook 起動時に設定が有効となります。
Outlook 2016 の場合 :
キー : HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\16.0\Outlook\Options\Wunderbar
名前 : DisableDepartmentTree
種類 : REG_DWORD
データ : 0x00000001 (10 進数 : 1)
Outlook 2013 の場合 :
キー : HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\15.0\Outlook\Options\Wunderbar
名前 : DisableDepartmentTree
種類 : REG_DWORD
データ : 0x00000001 (10 進数 : 1)
Outlook 2010 の場合 :
キー : HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\14.0\Outlook\Options\Wunderbar
名前 : DisableDepartmentTree
種類 : REG_DWORD
データ : 0x00000001 (10 進数 : 1)
グループ ポリシーがクライアント PC に反映されるまでタイムラグがございますので、
即時の確認を行いたい場合はクライアント PC のコマンドプロンプトで gpupdate /force を実行ください。