会議室などのリソース予約を含む定期的な予定アイテムを送付した際、予約対象のリソースに重複した予約が既に存在する場合の自動承諾動作についてご説明いたします。
* 以下の説明では、リソース メールボックスにて自動承諾が既に有効になっていることを前提にしております
まず、既定の設定では、定期的な会議出席依頼のうち、1 回でも重複が発生している場合には、定期的な会議出席依頼の全体に対して [辞退] の応答が返されます。
この動作を変更する方法として、Exchange 2010/2013 (および Exchange Online) では Set-CalendarProcessing、Exchange 2007 では Set-MailboxCalendarSettings で設定可能な以下のパラメーターがございます。
ConflictPercentageAllowed : 新しい定期的な会議出席依頼に対する、会議の重複許容率の最大値
MaximumConflictInstances : 新しい定期的な会議出席依頼に対する、最大重複許容数
例えば、以下のような設定がされているとします。
ConflictPercentageAllowed : 10
MaximumConflictInstances : 3
上記の設定の場合、リソース メールボックスが新しい定���的な会議出席依頼を受信した際、既存の予定と重複している割合が 10 % 以内でかつ、定期的な予定のうち重複しているものが 3 個以内の場合には、重複していない予定に関しては許可する動作となります。重複しているものについては [辞退] が返されますが、既定の動作のように、全体に対して [辞退] されることはありません。
さらに以下に具体的なシナリオを用いてご説明します。
シナリオ: 既にリソース メールボックスに、7/1 10:00-11:00 の予約があるとします。
さらに、新しい定期的な会議出席依頼として、7/1 から毎週月曜日 10 回分の会議出席依頼を送付したとします。
定期的な会議出席依頼 10 回のうち、重複があるのは 7/1 の一度のみのため、全体の 10 %、かつ重複インスタンスは 1 つの計算となり、上記設定では許容されます。そのため、7/1 の予定については [辞退] が返されますが、その他 9 回の予定については [承諾] が返される動作となります。
上記パラメーターのどちらか一方でも設定以上の重複がある場合には、定期的な会議出席依頼の全体に対して [辞退] が返されます。
また、上記 2 つのパラメーターの設定にかかわらず、AllowConflicts パラメーター を $True に設定した場合には、定期的な会議出席依頼のうち、重複分には [辞退] が返され、その他へは [承諾] が返される動作となります。
上記のように、定期的な会議出席依頼への自動承諾/辞退の動作に関する設定はございますが、重複している予定を [承諾] する動作にすることはできません。
過去に、定期的な会議出席依頼においても重複分を許可できるようにする検討も行われておりますが、長期にわたる可能性もある定期的な予定において重複分を許可すると、会議主催者がその重複を認識しづらく、より混乱を招きやすいと判断しており、本動作が変更される予定は現時点ではございません。
- 参考情報
以下は、弊社開発チーム ブログでの、上記動作に関する記事となりますので、併せてご参照ください。
Title: Automatic Processing of Recurring Meeting Requests with Conflicting Instances
URL: http://blogs.technet.com/b/exchange/archive/2011/02/07/3411956.aspx